秋は「食欲の秋」と呼ばれるほど、美味しいものであふれる季節です。なかでも秋の魚は種類が豊富で、身体にいいものばかりです。
旬の食材を食べることは非常に身体にいいので、体型や健康を気にしている人はとくに意識して食事に取り入れることをおすすめします。
今回は秋の魚の中でも特に人気のあるものとおすすめのレシピや釣りスポットを紹介します。「美味しい秋の魚とレシピを知りたい!」と考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
「秋の魚」といえば、サンマやアジなどさまざまなおいしい魚が登場します。秋魚のなかでもおすすめの魚をレシピと共に10種類紹介しますね。
イナダはブリの子供の呼び名で、大きさは20〜30cmほどの魚です。関西では「はまち」と呼ばれていましたが、昨今では養殖もの以外の天然ものは「イナダ」と呼ばれています。
産地は北海道から九州まで幅広いです。魚の体表にある青い部分が鮮やかな色になっているものを選んでみましょう。
イナダは刺身で食べるとコリコリとした食感とさっぱりとした味を楽しめます。シンプルな塩焼きだけでなく、香草焼きもおすすめです。食物繊維の多いごぼうと煮れば、コレステロール値も下げてくれる効果もあります。
イナダのエサであるイワシなどの小魚が増えてくる夏から秋の初めがシーズンです。夕方になると小魚が堤防付近に集まるので、イナダを釣る絶好のチャンスです。堤防から釣るときは、海水の流れがあるスポットを見つけて仕掛けやルアーを通しましょう。
アキサケは、秋の産卵時期に日本に戻ってくる鮭のことです。産卵前のアキサケは身が引き締まっていて、脂身が少ないのが特徴です。
主な産地は北海道や東北地方です。鮮度が高いアキサケは身部分の赤みが弱く、時間が経つにつれて赤みが強くなります。
秋鮭は脂が少なくさっぱりとしているので、バターや油を使って調理するとパサつかず、美味しく仕上がります。ムニエルやフライ以外には、蒸し料理もおすすめです。蒸した秋鮭はふわっとした食感になります。
秋になると、北海道の南西部にある内浦湾に大量のアキサケが姿を見せます。
ルアーは40〜50g程度で赤とオレンジの配色になっているものをつけると、鮭が寄ってきやすいです。ロッドはサケ釣り専用のものを使うのがおすすめです。
全長1.3mを超えるタチウオは、鱗がなく銀色の細長い形をした魚です。北海道全沿岸〜九州南岸に広く分布しています。
タチウオを選ぶ際には、目と表面の光沢をチェックしてください。目が黒いものは国産で味がよく、黄色い場合は輸入もので味は国産に劣ります。表面の銀白色が透明できれいに輝いているものを選べば間違いありません。
タチウオは鱗がないので下処理が簡単です。生で食べるとプリプリとした歯ごたえで、熱を加えるとふっくらとした旨味が詰まった味わいになります。和洋中どんな料理にも使えます。小骨も少ないため、子供でも食べやすいです。
堤防釣りの場合、だいたい16〜20時が狙い目の夜釣りがメインになります。タチウオはエサを食べるのが下手なので、浮きが沈んでもすぐには引き上げないのがポイントです。
ニシンは主に北海道や東北地方に多く生息し、古くから生活に欠かせない魚として日本で親しまれてきました。30cm前後の大きさです。味はほんのり甘く香りがいいです。
ニシンは目が赤くなっていないものが鮮度が高いので、購入の際に確認してみてください。
シンプルな塩焼きは、ニシン本来の甘さと香りを楽しめる1番基本の調理法です。また、醤油でしっかり煮るレシピも、ごはんに合う最高のおかずになります。
北海道にある小樽湾は、ニシン釣りの代表的なスポットの1つです。ニシンは群れで行動するので、最適な釣り方はエサを撒いて釣り上げる「サビキ釣り」です。夜明けや日没前のタイミングがとくにチャンスなので、ぜひ挑戦してみてください。
刀のような形をしたサンマは、全長35〜40cmで北太平洋に広く生息しています。
サンマは、背の部分が鮮やかな青色になっているものがベストです。また、新鮮なサンマは口先と尻尾の付け根部分が黄色やオレンジ色になっています。サンマを選ぶ際はぜひチェックしてみてください。
ワタの部分までおいしく食べられるので、塩焼きでも煮付けの場合でもワタは残したまま調理しましょう。圧力鍋を使って煮込めば、骨まで食べられて、サンマの栄養をまるごといただけます。
大きいサイズで脂がたっぷりのったサンマを釣るなら、北海道がおすすめです。サンマはニシンと同様に群れで行動するので、サビキ仕掛けで狙うと効率よく釣り上げが可能です。
紡錘型で、背中は青緑色に色づき、黄色いラインが入っている出世魚です。アブラの「ブラ」がなまって「ブリ」になったとも言われており、その名の通り脂がとろっと口の中に広がります。
エラの内側が明るい紅色になっているもので、お腹部分にハリがあるものを選びましょう。
お刺身で食べるのはもちろんおいしいですが、漬け丼にしても醤油の風味とマッチして絶品です。脂が少し重いと感じる人は、しゃぶしゃぶなどで軽く熱を加えてあげると食べやすいです。
船釣りの場合は、タックルや仕掛けを用意するだけで初心者でも簡単に釣りを始められます。船から釣る場合は遠くに竿を投げる必要はないので、竿の長さは1.8m前後でOKです。
縁起のよい魚として有名なタイは、主に石川県・福岡県を産地とする魚です。大きいものだと1mを超えますが、スーパーなどで売られているものは30〜70cm程度です。
黒目が澄んでいて目の上部分がきれいなブルーになっているマダイは、鮮度が高い証拠です。
刺身はもちろん、カルパッチョなどの洋風レシピにも合います。煮物にしたり、汁物にいれてもマダイのいいダシが出て味に深みが出ます。
マダイを釣る場合、船釣りでエサを撒いて釣るやり方が初心者にとっては簡単です。船釣りが一般的ですが、水深があるスポットであれば、堤防や磯でもカゴ釣りでマダイを狙うことは可能です。
秋になると東北地方でUターンして南下してくるカツオを「戻り鰹」と言います。暖かい海水に多く分布しています。
身の部分が鮮やかな赤色をしていて、血合いとの境目がはっきりとしたカツオは鮮度が高いです。傷みが早く、時間が経過するに連れて生臭さが増してしまうので、なるべくその日のうちに調理するようにしてください。
戻り鰹はお刺身でいただくと、脂のノリが堪能できるのでおすすめです。臭みが気になる場合は、醤油や生姜に漬け込んで竜田揚げにして食べるとおいしくいただけます。
最大で10kg以上の重さがあるカツオは、釣り上げるときの引きが非常に強い魚です。そのため初心者の場合は、スタッフが手厚く指導してくれる釣船を利用することをおすすめします。
マグロは、北海道以南で夏から秋にかけて捕獲されます。世界3位のマグロ捕獲量で、日本人に愛されている魚です。
切り口が滑らかでツヤがあり、赤みは少し透明感があるものが品質の高いマグロです。
刺身やお寿司のネタとして食べるのも最高ですが、醤油に漬けて漬け丼としていただくのもマグロのおいしさを楽しめます。ほかにも、炙ってお肉のようにいただくとマグロの濃厚さを味わえます。
初心者でマグロ釣りを体験するなら、神奈川県の葉山あぶずり港がおすすめです。大体15,000円弱あれば、ベテラン船長さんの指導のもとで安心して釣りを楽しめます。
産卵のために南下するアキサバは、脂がよくのって身がキュッと引き締まった最高の状態です。とくに青森県の八戸沖で捕れる「戻りのサバ」は絶品と言われています。
サバを選ぶ際は、目が澄んでいて表面にハリがあってふっくら太っているものを見極めましょう。
捕れたてで新鮮なサバであれば、上質な脂を楽しめる刺身でいただいてみてください。調理でおすすめなのは、サバの味噌煮や醤油煮が簡単でいいおかずになります。
サバは堤防や漁港、海釣り施設など、初心者でも手軽に釣れます。サビキ釣りでは、アタリがでたタイミングで追加のエサを軽くまくと、ほかのサバが逃げてしまうのを避けることができます。
秋の魚はあっさりしたものから脂がのったものまで種類が多いので、様々な調理法で旬の味わいを堪能できます。
ご紹介した旬の魚で気になるものを購入し、ぜひ今回のレシピを参考にしながら料理をしてみてくださいね。