
「また顔がテカってきた……」
「太っているから顔が脂ぎっているんだ」
鏡を見ながら、このように感じた経験はありませんか。しかし、それは思い込みかもしれません。顔が脂っぽくなる原因は、スキンケアの方法や生活習慣であるケースがほとんどです。正しい肌の手入れや食事などができれば、体型を問わず清潔感を作ることができます。
本記事では、体重100kg超の男性が顔が脂っぽくなる原因や、職場でできるケアの方法などを丁寧に解説します。生活習慣を見直すときのポイントも紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
顔が脂っぽくなる原因は、体重や体型ではなく、身体の仕組みや日々の習慣であるケースがほとんどです。ここでは、体重100kg超の男性の顔が脂っぽくなる原因を7つ紹介します。
男性ホルモンの一種であるテストステロンには、皮脂腺を活性化させる働きがあります。そのため、女性と比べて男性は全般的に皮脂の分泌量が多い傾向があります。
体重が多い方の場合、皮下脂肪の断熱効果により体温が上がりやすく、汗や皮脂の分泌がさらに促進されます。後述するスキンケアや生活習慣の見直しによって、皮脂の分泌量を落ち着かせることは十分に可能です。

間違ったスキンケアを行っているのも、顔のテカリの原因のひとつです。「顔が脂っぽいから、しっかり洗わないと」と1日に何度も洗顔したり、洗浄力の強い洗顔料を使ったりしている場合、逆効果かもしれません。
何度も洗顔をして必要な皮脂まで洗い流してしまうと、肌はバリア機能を維持しようとして、皮脂をさらに分泌します。洗えば洗うほど、テカリが悪化するという悪循環に陥ってしまうのです。
また、洗顔後に保湿しない、アルコール配合の化粧水で保湿するといった習慣も、乾燥を招きテカリを促進させます。スキンケアのやり方を見直すだけで、肌の状態を変えることが可能です。
見た目はテカっているのに、実は肌の内側は乾燥している状態を、「インナードライ」または「混合肌」と呼びます。顔の脂に悩む男性のなかにも、乾燥が原因で顔が脂っぽくなっている方がよく見られます。
肌内部の水分が不足すると、肌はうるおいを補おうとして皮脂を過剰に分泌します。「脂っぽいから保湿しない」という判断が、かえってテカリを悪化させる原因になっているのです。テカリが気になる方ほど、保湿を丁寧に行うことが重要です。

タオルで顔を勢いよく拭いたり、シェービングの際に何度も剃刀を当てたりすることで、肌には細かい傷やダメージが蓄積されます。肌はダメージを受けると、防御反応として皮脂を増やしてバリアを形成しようとするため、摩擦の多いケアが皮脂分泌を促進させてしまいます。
シェービングの際は、シェービングフォームやジェルを十分に使い、剃刀の刃をこまめに替えることで摩擦を最小限に抑えるのがポイントです。洗顔後のタオル拭きも、押し当てるだけにとどめると良いでしょう。
脂質や糖質が多い食事が続くと、血糖値が急上昇しやすくなります。血糖値の急激な変動は皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌量を増やしてしまいます。
外食や加工食品が多い生活では、脂質・糖質が過剰になりやすく、必要なビタミン・ミネラルが不足しがちです。特に、ビタミンB群の不足は皮脂のバランスの乱れにつながります。食生活を整えることで、肌の調子を安定させられるでしょう。

睡眠不足や不規則な生活リズムが続くと、ホルモンバランスが崩れます。特に男性ホルモンの分泌が乱れると、皮脂腺への刺激が強まりテカリが増す原因になります。
また、ストレスがかかると、副腎から分泌されるホルモンを通じて、皮脂の分泌が促進されます。仕事が忙しくて生活リズムが乱れやすい方や、プレッシャーを感じやすい環境にいる方は、ホルモンバランスへの影響が重なりやすい状況にあると言えるでしょう。
体重が多い方は、体温を調節するための発汗量が多くなる傾向があります。汗そのものは皮脂ではありませんが、皮脂と混ざることでベタつきやテカリを引き起こします。
また、汗を放置すると雑菌が繁殖し、肌荒れやニオイの原因になることも。汗をこまめにケアする習慣が、肌の清潔感を保つために重要です。
顔の脂を放置すると、ニキビや肌荒れといった肌トラブルが起こる場合があります。ここでは、顔の脂を放置すると起こることを3つ紹介します。

顔の脂を放置すると、肌の潤いを保つ「アクネ菌」の繁殖を促し、ニキビ・肌荒れが起こる可能性があります。アクネ菌は皮脂を好み、毛穴が詰まって皮脂が溜まると過剰に繁殖します。アクネ菌が繁殖して起こる炎症が、ニキビなのです。
10代のニキビと異なり、大人のニキビは治りが遅く、跡が残りやすいのが特徴です。一度ニキビができると改善に時間がかかるため、皮脂の過剰分泌を日頃から抑えることが重要です。また、皮脂が酸化すると肌への刺激になり、赤みや慢性的な肌荒れを引き起こすこともあります。
毛穴に皮脂や汚れが詰まった状態が続くと、空気に触れて酸化し、黒ずみ(角栓)になります。さらに、毛穴が常に詰まった状態になると、毛穴自体が広がって目立つようになることもあります。一度開いた毛穴を元の状態に戻すのは難しいため、毎日のスキンケアで詰まりを防ぎましょう。
皮脂の過剰分泌が続くと、「マラセチア」という皮膚の常在菌が異常に増殖し、脂漏性皮膚炎を引き起こすことがあります。主な症状は、皮膚の赤みやフケ状のかさぶた、かゆみなどです。
脂漏性皮膚炎は頭皮や眉間、小鼻の周辺などに起こりやすく、悪化すると日常生活にも支障をきたすケースもあります。セルフケアで改善が見られない場合や、症状が続く場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
顔の脂に悩む男性の多くが誤解しているのが、「脂っぽいから顔の保湿は必要ない」という考え方です。ここでは、テカリと乾燥の関係や、正しいスキンケアの手順を解説します。

次のようなスキンケア習慣は、顔のテカリを招く可能性があります。
これらはすべて肌の乾燥を招き、皮脂の過剰分泌につながる習慣です。スキンケアのやり過ぎは肌の防衛反応を強め、かえってテカリを悪化させます。
肌の表面には、外部の刺激から肌を守るためのバリア機能が備わっています。このバリア機能を維持するには、適度な皮脂と水分のバランスが必要です。
洗顔のしすぎやアルコール系の化粧品によって肌の水分が奪われると、肌はバリア機能を取り戻そうとして皮脂を急激に分泌します。この結果、肌の内側は乾燥しているのに表面だけがテカる「インナードライ(混合肌)」の状態が生まれます。
インナードライの肌は、皮脂が多いにもかかわらず内部では水分が不足しているため、改善するには保湿が欠かせません。テカリに悩んでいる方こそ、保湿を重視したスキンケアが必要です。
顔の脂を抑えるには、スキンケアをするときに優しく洗い、しっかり保湿することが大切です。正しいスキンケアの手順は、以下のとおりです。
洗顔は、朝と夜の2回を目安にすると良いでしょう。洗顔料はしっかりと泡立て、泡で汚れを包み込むように洗うのがポイントです。
洗顔して化粧水を使った後は、化粧水で与えた水分が蒸発しないよう、乳液でうっすらと膜を作ります。テカリが気になる方は、さらっとした軽いテクスチャーの乳液を試してみてください。
また、紫外線は肌にダメージを与え、バリア機能を低下させます。顔の脂っぽさを軽減したい場合は、「さらさらタイプ」や「皮脂吸着成分配合」の製品がおすすめです。

顔の脂を抑えるためのスキンケア用品を選ぶときは、以下のポイントを意識してみてください。
特に、「メンズ向け」と表示された製品は、男性特有の皮脂量や肌の厚みを考慮して設計されているため、初心者でも取り入れやすいでしょう。
朝しっかりスキンケアをしても、仕事中にテカりが気になることはよくあります。ここでは、職場で実践できる日中のケア方法を紹介します。
汗を放置すると皮脂と混ざり、ベタつきやテカリが増してしまいます。清潔なハンカチや携帯用のフェイスタオルで、汗をこまめに押さえる習慣をつけましょう。
ハンカチやフェイスタオルで顔をゴシゴシとこするのは摩擦ダメージになり、皮脂の分泌をさらに促してしまいます。優しく押し当てることを意識しましょう。トイレに立ったタイミングで軽く汗を抑えるだけでも、印象は大きく変わりますよ。

あぶらとり紙も、手軽に使えるアイテムのひとつです。こすると皮脂が広がり逆効果になるため、ハンカチやフェイスタオルと同様「押さえるだけ」にとどめるのがポイントです。
使いすぎると皮脂を取りすぎて肌の乾燥を招くため、額・鼻・あごといった気になる部分を中心に、ピンポイントで使うことをおすすめします。小さめのケースに入ったあぶらとり紙をスーツの内ポケットに入れておくと、会議前や昼食後にさっとケアできます。
「男性がパウダーを使うのは抵抗がある」と感じる方もいるかもしれませんが、近年はメンズ向けに設計された皮脂吸着パウダーや化粧下地が登場しています。透明タイプのフェイスパウダーは、塗っていると気づかれないほど自然な仕上がりを実現できます。
皮脂コントロール成分入りの化粧下地は、朝のスキンケアの最後に取り入れるだけで日中のベタつきを大幅に軽減することが可能です。対面でのコミュニケーションが多く、清潔な印象をキープしたい方は、ぜひ活用してみてください。
スキンケアと並行して、身体の内側から皮脂の分泌量を整えることも重要です。ここでは、生活習慣を見直す時のポイントを解説します。

揚げ物・ファストフード・お菓子など、脂質や糖質を多く含む食事は、皮脂の分泌を促進します。脂質や糖質を多く摂取することで、血糖値が急上昇し、皮脂腺への刺激を強めてしまうのです。
食事で意識的に取り入れると良い栄養素は、ビタミンB2とビタミンB6です。ビタミンB2は皮脂の分泌を調整する働きがあり、レバー・卵・納豆・乳製品などに多く含まれています。
ビタミンB6はホルモンバランスを整える効果が期待でき、サーモン・鶏むね肉・バナナ・さつまいもなどに豊富に含まれています。また、緑黄色野菜・豆類・魚を中心としたバランスのよい食事を意識することが、肌質改善に効果的です。

水分が不足すると体内の代謝が滞り、老廃物が排出されにくくなります。また、体温調節がうまくいかずに発汗量が増えることで、テカリが悪化することもあります。体重が多い方は特に発汗しやすいため、意識的に水分をしっかり補給することが重要です。
1日あたりの摂取量は「体重×30〜40ml」を目安に、こまめに水を飲む習慣をつけましょう。ただし、甘い飲み物は糖分が多く、カフェインを含む飲料は利尿作用があるため、肌質改善にはおすすめできません。水分補給をするときは、水やノンカフェインのお茶を中心にすると良いでしょう。
睡眠不足はホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌を招きます。肌の修復が最も活発に行われるのは睡眠中で、特に眠りについてから最初の3時間に多く分泌される成長ホルモンが、肌の再生に深く関わっています。
睡眠の質を改善するときは、次のようなことを意識することをおすすめします。
体重が多い方はいびきをよくかいたり、睡眠時無呼吸症候群になったりしやすく、眠っているのに疲れが取れないケースも少なくありません。睡眠の質の改善が見られない場合は、睡眠専門医や内科への相談も視野に入れてみてください。

適度な運動で皮脂の分泌量を調整するのも、顔の脂を抑えるのに効果的です。有酸素運動は血行を促進して代謝を高めるため、皮脂腺の過活動を落ち着かせる効果が期待できます。運動によって発汗することで、毛穴の汚れを排出することも可能です。
まずは1日30分程度のウォーキングを習慣にして、少しずつ運動量を増やすと良いでしょう。運動後は汗と皮脂でテカリが増すため、運動後の洗顔とスキンケアをセットで行うことが大切です。
ストレスを受けると、副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールは皮脂腺を刺激する作用があるため、ストレスが続くと皮脂の分泌量が増加します。また、ストレスは自律神経のバランスを崩し、睡眠不足や食生活の乱れにもつながります。
完全にストレスをなくすことは難しいですが、趣味の時間を確保する、湯船にゆっくりつかる、軽いストレッチや深呼吸を取り入れるなど、自分に合った解消法を日常に組み込んで、ストレスを蓄積しにくい状態を作りましょう。
ここでは、顔の脂を抑える方法に関するよくある質問に回答します。
はい、十分です。1日3回以上洗うと必要な皮脂まで除去し、乾燥を招いて逆にテカリが悪化してしまいます。日中に気になる場合は洗顔ではなく、あぶらとり紙やパウダーで対処するのがおすすめです。
何歳から始めても遅くありません。スキンケアを始めたときから肌への負担が減り、少しずつ状態が改善していきます。
皮脂が多いと、ニキビになりやすい傾向があります。皮脂が多いと毛穴に皮脂が詰まり、ニキビの原因であるアクネ菌が繁殖しやすくなるからです。保湿を中心としたスキンケアで皮脂の過剰分泌を抑えることが、ニキビ予防にも繋がります。
あぶらとり紙の使いすぎには注意が必要です。頻繁に使うと皮脂を取り過ぎて乾燥し、皮脂の分泌量が増える悪循環を招きます。日中のケアとして使う場合は、1日2〜3回程度にとどめ、脂を取るときは押さえるだけにしましょう。
テカリの根本的な原因はスキンケアや生活習慣にあることが多いため、減量だけで解決するとは限りません。ただし、体重を落とすことで、体温調節や発汗の面では改善が見込まれます。体重に関わらず、正しいケアを続けることが大切です。
セルフケアで改善が見られない場合は、皮膚科への受診をおすすめします。また、美容医療では「ハイドラフェイシャル」をはじめ、皮脂や毛穴汚れにアプローチする施術もあります。専門家に相談し、自分の肌に合う解決策を探しましょう。
「太っているから、顔の脂が気になるのは仕方ない」と諦める必要はありません。顔のテカリは、正しいスキンケアを行い、生活習慣を見直すことで抑えられます。
洗顔は朝晩2回にしたり、ビタミンB2とビタミンB6を含む食事を取ったり、今日からできることを試してみてください。清潔感を意識して肌を丁寧に整える姿勢は、体型に関係なく、周囲に好印象を与えられるでしょう。