最近抜け毛や頭皮が気になる…というぽっちゃりさんの中には、薄毛と肥満の関係性について気になっている方も多いのではないでしょうか?この二つに因果関係があるとしたら、放ってはおけませんよね。
では太っている=薄毛なのかというと、それとは少し違いますのでご安心ください。ただ、太ると薄毛のリスクが高まるというのは事実。
そこで今回は、肥満と薄毛の関係性、抜け毛を減らすための方法や薄毛の改善方法についてご紹介します。
太っている=薄毛ではありませんが、肥満の人が薄毛になるリスクが高いことは確かです。では、薄毛になりやすい条件とはどんなものなのでしょうか?
BMI値[体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)]が25以上であれば「肥満」ということになりますが、肥満=薄毛かというとそうではありません。ただ、肥満になる人の生活習慣や肥満による体の機能の変化が、薄毛になりやすい条件と重なるということです。そういう意味で言えば、肥満と薄毛には関係性があると言えるでしょう。
では、薄毛を発生させやすい条件とはどのようなものなのでしょうか?
高カロリーな食事、脂っこいものやジャンクフードなどには脂質が多く含まれています。脂質を多く摂ることによって皮脂が過剰に分泌され、頭皮の毛穴に皮脂が詰まりやすくなってしまうのです。
この毛穴に詰まった皮脂で必要な栄養や酸素が滞ってしまい、ヘアサイクルが乱れて抜け毛や薄毛の原因に。
偏った食生活や運動不足によってコレステロール値が上がると、血液がドロドロの状態になってしまい、新陳代謝にも影響が出るようになります。もちろん健康にも悪い影響がありますが、それは髪にとっても同様。
血行が悪くなると、髪の毛を成長させるのに必要な栄養素が頭皮に行き渡らず髪の毛が弱ってしまい、成長できずに抜け落ちてしまうのです。
肥満の薄毛の関連性には、「インスリン」と「男性ホルモン」が深く関係しています。簡単に言うと、肥満になると血糖値を下げる「インスリン」の働きが弱くなり、それによって男性ホルモンと結合する「SHBG(性ホルモン結合グロブリン)」の生成が抑えられてしまいます。代わりに、抜け毛の原因とされる「DHT(ジヒドロテストステロン)」が増加し、結果抜け毛を増やすことになるのです。
肥満による薄毛にはいろいろな要素が関係しているので、改善するのは難しいと思われがちですが、いくつかの方法で予防・改善することができます。
太るということは、食事で摂ったエネルギーの余剰分が体の中に蓄積し、脂肪が増えて体重が増加するということです。ですから、まずは摂取エネルギーを減らすことから考えてみましょう。
一日の摂取エネルギーの目安
BMI値 | 1日の摂取エネルギー量 |
---|---|
25≦~<35 | 25kcal×標準体重(㎏) |
35≦ | 20~25kcal×標準体重(㎏) |
※標準体重は「身長(m)の2乗×22」で計算
単に摂取カロリーを減らすだけでなく、栄養バランスを意識することも重要ポイント。栄養が偏らないようなメニューを心掛け、食事の際は髪のもとになるタンパク質や抜け毛を防ぐミネラルを意識して摂りましょう。
牡蠣・ナッツ・海藻類・豚レバー・納豆・鶏肉・青魚・キムチなどは髪に良いとされている食物なので、積極的に摂ることをおすすめします。
おすすめ!簡単抜け毛対策メニュー
【レバニラ炒め】
レバーは高タンパクなうえ、ミネラルやビタミンも豊富。ビタミンの吸収を高める成分が含まれたニラと合わせることで、抜け毛予防効果が高まります。
【豚キムチ】
キムチに含まれるカプサイシンは血行促進効果があり、さらに乳酸菌が多く含まれているので腸内環境を整えてくれます。キムチでは補うことができないタンパク質を豚肉でカバーできる豚キムチは、抜け毛予防にぴったり。
肥満による薄毛や抜け毛の改善には、適度な運動も効果的。単にダイエットにつながるだけでなく、体を動かすことで血行が促進され、必要な栄養素が髪の毛に行き渡るようになります。
ダイエットと薄毛対策に有効な運動は有酸素運動ですが、いきなりジョギングなど本格的な運動を始めても、結局続かずにやめてしまっては意味がありません。そこでおすすめしたいのが、手軽に始められるウォーキングです。
上記のように、まずは日々の生活の中で取り入れられそうなことから始めてみると、意外に長続きするものですよ。
次に、食事や運動など生活習慣の見直しとともに取り入れたい、髪や頭皮のケア方法をご紹介します。
頭皮の毛穴に詰まった汗やほこり、皮脂は、髪の毛の成長を妨げてしまいます。薄毛や抜け毛を防ぐには、頭皮を清潔に保つことが第一。
こちらでは、改めて正しいシャンプーの方法を紹介します。
【正しいシャンプーの仕方】
市販の育毛剤は、手軽にできる抜け毛・薄毛予防策。薬局や通販サイトにはたくさんの種類の育毛剤が売られていますよね。
育毛剤は頭皮環境を整え、抜け毛を予防する効果が期待できます。
【人気の市販育毛剤】
資生堂 薬用アデノゲンEX
花王 サクセス バイタルチャージ薬用育毛剤
アンファー スカルプDネクスト プロテイン5 スカルプジェット
男性の薄毛・抜け毛を治療することができる皮膚科や総合病院、美容外科を受診するというのも一つの方法です。また、AGA(男性型脱毛症)治療だけを専門に行っているAGAスキンクリニックという医療機関も存在します。
今回は、肥満と薄毛の関係性や薄毛の予防・改善方法についてご紹介しました。ぽっちゃりさん=薄毛ではありませんが、肥満は薄毛を招く要因となる可能性があります。
とはいえ、抜け毛のメカニズムがわかれば早めに対策することが可能ですし、生活習慣を見直すことよって肥満の解消や病気のリスクを下げる効果も期待できます。まずは食生活と簡単な運動で、健康的な体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。