
温泉旅館へ旅行するとき、体格が大きい人が気になるのが、備え付けの浴衣や館内着のサイズです。「LLなら入る?」「100kg以上でも着られる浴衣はある?」と心配になることもあるでしょう。
しかし、旅館の浴衣は洋服とはサイズの考え方が異なり、LLや特大と書かれていても、必ずしも身幅やウエストが大きく作られているとは限りません。
この記事では、旅館の大きいサイズの浴衣事情や、実際のホテル・旅館の対応例、予約前に確認しておきたいポイントについて紹介します。
旅館によっては、SMLサイズとは別にLLや3L、特大などの浴衣を用意しています。ただし、100kg以上だからLL、さらに体格が大きいから3Lと、洋服と同じ感覚で選ぶのは注意が必要です。
まずは、大きいサイズの用意があるのか、またLLや3Lがどのような基準で分けられているのかを見ていきましょう。
旅館の浴衣というと、客室に置かれたワンサイズのものを着るイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはS・M・Lのほか、LLや3L、特大といったサイズを用意している宿もあります。
たとえば登別温泉の「登別 石水亭」では、大人用としてS・M・L・LL・3Lの5サイズを用意しています。「戸田家」ではLLLや超特大など、さらに細かいサイズ展開があります。
客室には標準的なサイズしか置かれていなくても、フロントなどで大きいサイズに交換できる場合もあるため、最初に置かれていた浴衣だけで判断しないようにしましょう。
注意したいのが、旅館のLL・3L・特大が、洋服のように身幅の大きさを表しているとは限らない点です。
旅館向けの浴衣は、サイズが変わっても基本的な幅は同じで、丈の長さによってサイズを分けている製品があります。実際に「登別 石水亭」では、LLは身長180~190cm、3Lは190~205cmが目安です。
つまり、身長160cmで100kg以上の人が「大柄だから3Lにしよう」と選ぶと、横幅は思ったよりも変わらない一方で、丈だけが長くなる可能性があります。
100kg以上でも着られるかどうかは、体重やLL・特大というサイズ表記だけでは判断せず、身幅や腰回りなども確認することが大切です。
大柄な人が旅館の浴衣を選ぶときは、身長だけでなく横方向のサイズもチェックしましょう。
浴衣は洋服のようにファスナーやボタンで閉じるのではなく、左右の前身頃を重ねて着用します。そのため、胸やお腹、腰回りに対して十分な生地幅があるかどうかが重要です。
旅館浴衣では、LL・特大などサイズが上がっても、身幅は同じで身丈だけが長くなっている場合があります。
浴衣は体に巻き付けて着るため、ある程度は体型に合わせて調整可能です。しかし、腰回りや胸回りが大きくなるほど、前身頃の重なりは少なくなってしまいます。
十分に重ならない場合は、座ったり歩いたりしたときに、はだけやすくなる可能性もあるでしょう。
大柄な人は「特大がありますか?」と確認するだけではなく、「腰回り〇cmでも着られますか」「幅広タイプですか」と確認しておくと安心です。
旅館浴衣では、体格が大きい人向けに仕立てる場合、浴衣全体の幅を広げるのではなく、「オクミ(衽)」を広くして対応することがあります。
オクミとは、浴衣の正面で左右が重なる部分です。和装では洋服のようにサイズに合わせて全体の幅を大きくするのではなく、基本的な幅は大きく変えず、お腹まわりに必要なぶんをオクミで調整する方法が取られています。
一般的な旅館浴衣では、腰回り110cm程度までがきれいに着られる目安です。一方、オクミを広くした「オクミ1/2」の仕立てでは腰回り130cm程度、「オクミ2/3」では150cm程度まで対応できるとされています。
つまり、大柄な人が浴衣を選ぶ際は、LLや特大といったサイズ表記を見るだけではなく、腰回りに対応した仕立てになっているかも重要です。
宿へ問い合わせるときは、「腰回り100cm以上でも着られる浴衣はありますか?」「大柄な人向けに前身頃が広いタイプはありますか?」と確認すると、より自分に合う浴衣を案内してもらいやすくなります。

大きいサイズへの対応方法は宿によってさまざまです。
LLや特大でも身長を基準にしている宿がある一方で、ウエストを考慮した浴衣や、身丈・幅広の特大サイズを用意している旅館もあります。
実際の旅館・ホテルの公式サイトで案内されている対応例を見てみましょう。
| 旅館 | 対応 |
| 戸田家 | LLL、超特大、LL(特大)、特Mなどを用意。超特大は「身長180cm前後・ウエスト125cm以上」、特Mは「160cm前後・ウエスト125cm以上」 |
| 吉夢 | 特大サイズ(身丈・幅広)を用意 |
| ホテルニューアカオ | 浴衣ではなく上下セパレートの館内着。大人用フリーサイズに加えS・L・LLを用意 |
| 登別 石水亭 | 大人用S・M・L・LL・3L。LL=180~190cm、3L=190~205cmと身長で案内 |
| 夢海游 淡路島 | SS~特大まで。LL=180~190cm、特大=190~200cmと身長で案内 |
比較すると、同じ大きいサイズでも仕様がかなり違うことが分かります。
「登別 石水亭」や「夢海游 淡路島」のように身長を基準にサイズを案内している宿がある一方で、「戸田家」ではウエスト125cm以上を想定した超特大や特Mがあります。「吉夢」も特大サイズを身丈・幅広と案内しています。
また、浴衣にこだわる必要はありません。「ホテルニューアカオ」のように上下セパレートタイプの館内着を用意しているホテルもあります。
上下が分かれた洋装タイプの館内着なら、浴衣のように前身頃の重なりを気にせず、普段の服と同じ感覚でサイズを確認できます。

旅行当日に浴衣を着てから「前が閉まらない!」と気付くのは避けたいものです。予約前または宿泊前に確認しておきましょう。
ここでは、チェックしておきたい3つのポイントを紹介します。
まずは旅館やホテルの公式サイトを確認しましょう。
「よくあるご質問」「FAQ」などのページに、浴衣や館内着のサイズが掲載されている場合があります。
S・M・L・LLなどの表記だけではなく、「LL=180~190cm」「ウエスト125cm以上」「身丈・幅広」など、どのような基準でサイズを分けているのかまで確認することがポイントです。
情報が見つからない場合や身幅の記載がない場合は、宿へ直接問い合わせるとよいでしょう。
大柄な人が問い合わせるときは、「LLサイズはありますか?」だけで終わらせないことが大切です。
旅館によってはLLが身長の高い人向けであり、横幅は通常サイズと変わらない可能性があります。
「腰回りが100cm以上でも着られる浴衣はありますか」「幅広の浴衣はありますか」「大柄な人向けの館内着はありますか」など、自分の体型を伝えると確認しやすくなるでしょう。
大きいサイズの浴衣が用意されていても、最初から客室に置かれているとは限りません。
たとえば「戸田家」では、客室には男性L・女性Mを用意し、それ以外のサイズは申し出る形式となっています。
大きいサイズの在庫が少ないことも考えられるため、予約時や宿泊前に伝えておくと安心です。予約サイトの備考欄だけでは確認されない可能性もあるため、確実に用意してほしいときは電話や問い合わせフォームなどで確認しておきましょう。
宿に確認した結果、着られそうな浴衣や館内着がない場合は、無理に着用する必要はありません。普段着ているパジャマやゆったりしたルームウェアを持参してもOKです。
ただし、持参した部屋着のまま大浴場や食事会場などへ移動できるかは、旅館によってルールが異なります。館内着で移動できる範囲が決められている場合もあるため、あわせて確認しておきましょう。
また、予約前であれば、大きいサイズの浴衣や館内着を用意している宿を選ぶのもポイントです。せっかくの温泉旅行で服装を気にし続けるより、自分の体型に対応している宿を選んでおけば、館内でも過ごしやすくなります。

旅館の浴衣について、特に大柄な人が気になりやすい疑問をまとめました。
「100kg以上でも着られる?」「特大なら大丈夫?」など、予約前に気になるポイントを確認しておきましょう。
100kg以上でも着られる浴衣を用意している旅館はあります。ただし、同じ100kgでも体型は人によって異なるため、体重だけで着られるかどうかを判断することはできません。
旅館の浴衣は、サイズが大きくなっても身幅は変わらず、丈だけが長くなる場合があります。そのため、普段の洋服でLLや3Lを着ていても、旅館の同じサイズが体型に合うとは限りません。
着られるか心配な場合は、腰回りや胸回りなどのサイズを宿に伝え、前身頃を十分に重ねられる浴衣があるか確認しておくと安心です。
旅館の浴衣に全国共通のLLサイズはありません。
たとえば「登別 石水亭」と「夢海游 淡路島」では、LLを身長180~190cm向けとして案内しています。このように、旅館のLLは横幅ではなく身長を基準にしていることがあります。
普段の洋服がLLだからといって、旅館でもLLを選べばよいとは限らないため、サイズ表や宿の案内を確認しましょう。
「特大」と書かれていても、大柄な人向けの幅広浴衣とは限りません。
特大サイズが身長の高い人向けとして、丈を長くした浴衣もあります。一方、「吉夢」では身丈・幅広の特大サイズを用意しており、「戸田家」ではウエスト125cm以上を想定した超特大や特Mがあります。
特大というサイズ表記だけで判断せず、身幅やウエストの目安まで確認することが大切です。
宿によっては、客室に置かれている浴衣から別のサイズへ交換できます。
「戸田家」では客室に用意された標準サイズ以外にも複数の浴衣をそろえており、申し出れば変更できます。
ただし、大きいサイズの種類や在庫数は旅館によって異なります。
チェックイン後に何度も交換をお願いすることに抵抗がある人は、予約前に自分の腰回りなどを伝え、適したサイズを用意できるか確認しておくと安心です。

旅館にLLや3L、特大サイズの浴衣があっても、必ずしも身幅まで大きいとは限りません。
身長を基準にしたサイズの場合もあるため、大柄な人は腰回りや身幅、前身頃が十分に重なるかを確認することが大切です。
心配な場合は、予約前に宿へ体型を伝えて相談してみましょう。対応する浴衣がなければ部屋着を持参したり、大きいサイズの館内着を用意している宿を選んだりすることで、旅行中も快適に過ごしやすくなります。